row-gap:コンテナに配置されたアイテム同士の行方向の隙間を指定する
初期値 | normal |
適用対象 | 段組み要素、フレックス・コンテナ、グリッド・コンテナ |
継承 | しない |
アニメーション | <length>値、<percentage>値、calc(); |
対応ブラウザ | caniuseで確認 |
row-gapプロパティの説明
row-gap
は、コンテナに配置されたアイテム同士の行方向の隙間を指定します。このプロパティは、フレックス・ボックスやグリッド・レイアウトのコンテナ内に配置されたアイテムが、垂直方向に重なった時の隙間を制御します。
水平方向の隙間はcolumn-gap
で指定し、両方の値を一括で操作する場合はショートハンド・プロパティのgap
を使用します。
row-gapに指定できる値
- normal
- ユーザーエージェントの既定値が採用されます。flexやgridの場合は、隙間の寸法は
0
になります。 - <length-percentage>
- CSSで使用できる長さを表す単位つきの値です。<length>値や<percentage>値と同等の値を指定できます。ここで使用するパーセンテージは要素の寸法に対する相対値を表します。
row-gapの使い方とサンプル
row-gap
プロパティの構文は以下の通りです。
/* キーワード値 */
row-gap: normal;
/* <length>値 */
row-gap: 5px;
row-gap: 3rem;
/* <percentage>値 */
row-gap: 5%;
row-gap: 10%;
/* グローバル値 */
row-gap: inherit;
row-gap: initial;
row-gap: revert;
row-gap: unset;
row-gapの実例
それでは実際にrow-gap
プロパティの書き方を見ていきましょう。row-gap
の指定対象は、複数のアイテムを包含するコンテナ要素です。ここではフレックス・ボックスとグリッド・レイアウトの実例を掲載します。
フレックス・ボックス
フレックス・ボックスでrow-gap
を使用する場合は、まず初めにコンテナとなる要素にdisplay: flex;
を与えます。これにより、コンテナに含まれる要素がフレックス・ボックスのフローに従って配置されます。
以下の内容は、row-gap
の値を変えた場合に、同じ規則でレイアウトされたアイテムがどのような挙動を示すのかを比較したものです。row-gap
はアイテム同士が隣接する側の間隔を調整するものです。margin
では、コンテナに隣接する辺との余白にも影響を及ぼしてしまうことがあるため、こちらを有効に活用しましょう。
フレックス・ボックスは単一の行を扱うフローであるため、row-gap
にパーセンテージの値を指定する場合は注意が必要です。3つ目のサンプルに10%
を指定していますが、コンテナの高さが固定値ではないため、効いていないように見えます。resize
に対応しているブラウザであれば、コンテナの右下にハンドルが表示されているはずなので、これを動かした時に適用されるか確認してみて下さい。
h2 {
margin: 1rem 0 .3rem 0;
font-size: 1rem;
}
.flex_box {
overflow: auto;
display: flex;
flex-wrap: wrap;
padding: 1rem;
background: #eee;
text-align: center;
resize: vertical;
}
.flex_box > div {
flex: none;
width: 30%;
padding: .3rem;
border: 1px solid #fff;
background: #09f;
color: #fff;
}
#gap_0 {
row-gap: 0;
}
#gap_1 {
row-gap: 10px;
}
#gap_2 {
row-gap: 10%;
}
<h2>row-gap: 0;</h2>
<div class="flex_box" id="gap_0">
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
</div>
<!-- IDのみ変更したものを配置 -->
グリッド・レイアウト
グリッド・レイアウトでrow-gap
を使用する場合は、まず初めにコンテナとなる要素にdisplay: grid;
を与えます。これにより、コンテナに含まれる要素がグリッド・レイアウトのフローに従って配置されます。
以下の内容は、先ほどと同様にrow-gap
の値を変えた場合の比較です。パーセンテージはコンテナの寸法に対する割合を表します。コンテナの幅を変えると、それに応じて隙間の寸法も変動します。
h2 {
margin: 1rem 0 .3rem 0;
font-size: 1rem;
}
.grid_box {
overflow: auto;
display: grid;
grid-template: repeat(2, 1fr) / repeat(3, 1fr);
padding: 1rem;
background: #eee;
text-align: center;
resize: vertical;
}
.grid_box > div {
padding: .3rem;
border: 1px solid #fff;
background: #09f;
color: #fff;
}
#gap_0 {
row-gap: 0;
}
#gap_1 {
row-gap: 10px;
}
#gap_2 {
row-gap: 10%;
}
<h2>row-gap: 0;</h2>
<div class="grid_box" id="gap_0">
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
<div>Item</div>
</div>
<!-- IDのみ変更したものを配置 -->
row-gapに関連するCSSプロパティ
段組み・カラムレイアウト | |
---|---|
align-content | コンテナの交差軸または列方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する |
align-items | コンテナに含まれる全てのアイテムに対して揃える位置を指定する |
align-self | コンテナに含まれるアイテムの位置揃えを個別に指定する |
columns | 段組み要素に関するプロパティを一括で指定する |
column-count | 段組み要素の内容を分割する数を指定する |
column-fill | 段組み要素の高さに対して内容をどのように分配するかを指定する |
column-gap | コンテナに配置されたアイテム同士の列方向の隙間を指定する |
column-rule | 段組み要素の罫線のスタイルを一括で指定する |
column-rule-color | 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の色を指定する |
column-rule-style | 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の形状を指定する |
column-rule-width | 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の太さを指定する |
column-span | 段組み要素の中で全ての段にまたがるレイアウトを指定する |
column-width | 段組み要素の段に対して目安の幅を指定する |
flex | フレックス・アイテムの伸縮率や基準となる寸法を一括で指定する |
flex-basis | フレックス・アイテムの基準となる寸法を指定する |
flex-direction | フレックス・コンテナの主軸方向やアイテムの並び方向を指定する |
flex-flow | フレックス・コンテナがアイテムをレイアウトするフローをまとめて指定する |
flex-grow | フレックス・アイテムが伸長する倍率を指定する |
flex-shrink | フレックス・アイテムが収縮する倍率を指定する |
flex-wrap | フレックス・コンテナに入り切らないアイテムの折り返し方法を指定する |
gap | コンテナに含まれるアイテム同士の隙間を指定する |
grid-area | グリッド・アイテムの配置に関する基準を一括で指定する |
grid-auto-columns | 暗黙的に作成されたグリッド列のサイズを指定する |
grid-auto-flow | グリッド・アイテムがトラックに配置される方法を指定する |
grid-auto-rows | 暗黙的に作成されたグリッド行のサイズを指定する |
grid-column-end | グリッド・アイテムの配置に関して列方向の終了位置を指定する |
grid-column-start | グリッド・アイテムの配置に関して列方向の開始位置を指定する |
grid-column | グリッド・アイテムの配置に関して列方向の位置や寸法を一括で指定する |
grid-row-end | グリッド・アイテムの配置に関して行方向の終了位置を指定する |
grid-row-start | グリッド・アイテムの配置に関して行方向の開始位置を指定する |
grid-row | グリッド・アイテムの配置に関して行方向の位置や寸法を一括で指定する |
grid-template-areas | グリッド・コンテナの中に名前つきのグリッド・エリアを作成する |
grid-template-columns | 明示的な列方向のグリッド・トラックを定義する |
grid-template-rows | 明示的な行方向のグリッド・トラックを定義する |
grid-template | グリッド・レイアウトのテンプレートに関する指定をまとめて行う |
grid | グリッド・レイアウトに関するコンテナのプロパティを一括で指定する |
justify-content | コンテナの主軸または行方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する |
order | フレックスやグリッドのコンテナに並ぶアイテムの順序を指定する |
orphans | ページや段組みカラムの最下部に表示されるブロックの最小行数を制御する |
row-gap | コンテナに配置されたアイテム同士の行方向の隙間を指定する |