gap:コンテナに配置されたアイテム同士の隙間を指定する

初期値 各プロパティの初期値
適用対象 段組み要素、フレックス・コンテナ、グリッド・コンテナ
継承 しない
アニメーション 各プロパティの値に基づく
対応ブラウザ caniuseで確認

gapプロパティの説明

CSSのgapプロパティは、段組み要素、フレックス・ボックスグリッド・レイアウトのコンテナに含まれるアイテム同士の行や列の隙間を指定します。本プロパティは、親要素であるコンテナ側に指定します。

gapは、row-gapおよびcolumn-gapのショートハンド・プロパティです。値の形式は1つか2つの長さを表す単位付きの数値です。

値を記述する順番は決まっており、1つ目の値がrow-gap、2つ目の値がcolumn-gapに対応しています。row-gapの値は省略できません。column-gapの値が省略された場合は、行方向と列方向の隙間が同じ寸法になります。

このプロパティを動作させるには以下の条件が必要です。

  • columns関連のプロパティが指定された段組み要素
  • displayの値にflexを持つフレックス・コンテナ
  • displayの値にgridを持つグリッド・コンテナ

gapに指定できる値

<length>
CSSで使用できる単位付きのデータ型の値です。コンテナの中に並ぶアイテムの隙間を指定します。
<percentage>
パーセンテージによる割合を示す値です。要素の寸法を基準に相対的な寸法の隙間を指定します。

gapの使い方とサンプルコード

gapプロパティの構文は以下の通りです。


/* <length>値 */
gap: 10px;
gap: 1em;
gap: 3vmin;

/* <percentage>値 */
gap: 10%;
gap: 50%;

/* row-gap | column-gap */
gap: 10px 20px;
gap: 1em 0.5em;
gap: 3vmin 2vmax;
gap: 20px 64%;
gap: 10% 50%;

/* calc() 値 */
gap: calc(10px + 5%);
gap: calc(10px + 5%) calc(10% - 5px);

/* グローバル値 */
gap: inherit;
gap: initial;
gap: revert;
gap: unset;

gapの実例

それでは実際にgapプロパティの書き方を見ていきましょう。gapの指定対象は、複数のアイテムを包含するコンテナ要素です。ここではフレックス・ボックスとグリッド・レイアウトの実例を掲載します。

フレックス・ボックス

フレックス・ボックスでgapを使用する場合は、まず初めにコンテナとなる要素にdisplay: flex;を与えます。これにより、コンテナに含まれる要素がフレックス・ボックスのフローに従って配置されます。

以下の内容は、gapの値を変えた場合に、同じ規則でレイアウトされたアイテムがどのような挙動を示すのかを比較したものです。gapはアイテム同士が隣接する内側の辺の間隔を調整するものです。marginなどの余白では、コンテナに隣接する外側の辺との間隔にも影響を及ぼすため、こちらの機能を有効に活用しましょう。


<h2>gap: 0;</h2>
<div class="flex_box" id="gap_0">
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
</div>
<!-- IDのみ変更したものを配置 -->
h2 {
	margin: 1rem 0 .3rem 0;
	font-size: 1rem;
}
.flex_box {
	overflow: auto;
	display: flex;
	flex-wrap: wrap;
	padding: 1rem;
	background: #eee;
	text-align: center;
	resize: horizontal;
}
.flex_box > div {
	flex: none;
	width: 30%;
	padding: .3rem;
	border: 1px solid #fff;
	background: #09f;
	color: #fff;
}
#gap_0 {
	gap: 0;
}
#gap_1 {
	gap: 10px;
}
#gap_2 {
	gap: 10px 5%;
}

グリッド・レイアウト

グリッド・レイアウトでgapを使用する場合は、まず初めにコンテナとなる要素にdisplay: grid;を与えます。これにより、コンテナに含まれる要素がグリッド・レイアウトのフローに従って配置されます。

以下の内容は、先ほどと同様にgapの値を変えた場合の比較です。パーセンテージはコンテナの寸法に対する割合を表します。コンテナの幅を変えると、それに応じて隙間の寸法も変動します。


<h2>gap: 0;</h2>
<div class="grid_box" id="gap_0">
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
	<div>Item</div>
</div>
<!-- IDのみ変更したものを配置 -->
h2 {
	margin: 1rem 0 .3rem 0;
	font-size: 1rem;
}
.grid_box {
	overflow: auto;
	display: grid;
	grid-template: repeat(2, 1fr) / repeat(3, 1fr);
	padding: 1rem;
	background: #eee;
	text-align: center;
	resize: horizontal;
}
.grid_box > div {
	padding: .3rem;
	border: 1px solid #fff;
	background: #09f;
	color: #fff;
}
#gap_0 {
	gap: 0;
}
#gap_1 {
	gap: 10px;
}
#gap_2 {
	gap: 10px 10%;
}

gapに関連するCSSプロパティ

段組み・カラムレイアウト
align-content コンテナの交差軸または列方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する
align-items コンテナに含まれる全てのアイテムに対して揃える位置を指定する
align-self コンテナに含まれるアイテムの位置揃えを個別に指定する
columns 段組み要素に関するプロパティを一括で指定する
column-count 段組み要素の内容を分割する数を指定する
column-fill 段組み要素の高さに対して内容をどのように分配するかを指定する
column-gap コンテナに配置されたアイテム同士の列方向の隙間を指定する
column-rule 段組み要素の罫線のスタイルを一括で指定する
column-rule-color 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の色を指定する
column-rule-style 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の形状を指定する
column-rule-width 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の太さを指定する
column-span 段組み要素の中で全ての段にまたがるレイアウトを指定する
column-width 段組み要素の段に対して目安の幅を指定する
flex フレックス・アイテムの伸縮率や基準となる寸法を一括で指定する
flex-basis フレックス・アイテムの基準となる寸法を指定する
flex-direction フレックス・コンテナの主軸方向やアイテムの並び方向を指定する
flex-flow フレックス・コンテナがアイテムをレイアウトするフローをまとめて指定する
flex-grow フレックス・アイテムが伸長する倍率を指定する
flex-shrink フレックス・アイテムが収縮する倍率を指定する
flex-wrap フレックス・コンテナに入り切らないアイテムの折り返し方法を指定する
gap コンテナに含まれるアイテム同士の隙間を指定する
grid-area グリッド・アイテムの配置に関する基準を一括で指定する
grid-auto-columns 暗黙的に作成されたグリッド列のサイズを指定する
grid-auto-flow グリッド・アイテムがトラックに配置される方法を指定する
grid-auto-rows 暗黙的に作成されたグリッド行のサイズを指定する
grid-column-end グリッド・アイテムの配置に関して列方向の終了位置を指定する
grid-column-start グリッド・アイテムの配置に関して列方向の開始位置を指定する
grid-column グリッド・アイテムの配置に関して列方向の位置や寸法を一括で指定する
grid-row-end グリッド・アイテムの配置に関して行方向の終了位置を指定する
grid-row-start グリッド・アイテムの配置に関して行方向の開始位置を指定する
grid-row グリッド・アイテムの配置に関して行方向の位置や寸法を一括で指定する
grid-template-areas グリッド・コンテナの中に名前つきのグリッド・エリアを作成する
grid-template-columns 明示的な列方向のグリッド・トラックを定義する
grid-template-rows 明示的な行方向のグリッド・トラックを定義する
grid-template グリッド・レイアウトのテンプレートに関する指定をまとめて行う
grid グリッド・レイアウトに関するコンテナのプロパティを一括で指定する
justify-content コンテナの主軸または行方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する
order フレックスやグリッドのコンテナに並ぶアイテムの順序を指定する
orphans ページや段組みカラムの最下部に表示されるブロックの最小行数を制御する
row-gap コンテナに配置されたアイテム同士の行方向の隙間を指定する