column-span:段組み要素の中で全ての段にまたがるレイアウトを指定する

初期値 none
適用対象 段組み要素内のブロックレベル要素
継承 しない
アニメーション 離散値
対応ブラウザ caniuseで確認

column-spanプロパティの説明

column-spanは、段組み要素の中で全ての段にまたがるレイアウトを指定します。例えば、3つのカラムに分かれたセクションの中で見出しだけが全ての段を仕切るように配置することが可能となります。このようなレイアウトが実現できるものを「段抜き要素(spanning element)」と言います。

このプロパティの対象は、column-countで複数の段に分割された包含要素の中に配置されたブロックレベル要素です。

column-spanに指定できる値

none
複数の段にまたがらないように配置します。これが初期値です。
all
全ての段にまたがるように配置します。この要素は新たにブロック整形コンテキストを生成します。この値が指定された要素よりも前に置かれた通常フローのコンテンツは、自動的に全ての段で均等に分配されます。

column-spanの使い方とサンプル

column-spanプロパティの構文は以下の通りです。

CSS
/* キーワード値 */
column-span: none;
column-span: all;

/* グローバル値 */
column-span: inherit;
column-span: initial;
column-span: revert;
column-span: unset;

column-spanの実例

それでは実際にcolumn-spanプロパティの書き方を見ていきましょう。column-countで段組みにした要素の中で、見出しを段にまたがるように配置した場合と、そうでない場合を比較します。

このようなレイアウトが、たった一行のプロパティの値で変更できます。従来であればHTMLを入れ子にしたり、複数のCSSプロパティで制御しなければならなかったものが、段組み指定を行うことで簡単に実装できるようになりました。

表示確認
CSS
section {
	overflow: auto;
	padding: 0 1rem 1rem;
	column-count: 3;
}
section > h2 {
	margin: 1rem 0 .3rem 0;
	padding: .3rem;
	background: #333;
	color: #fff;
	font-size: 1rem;
}
section > p {
	margin: 0;
	padding: .3rem;
}
#cs_1 > h2 {
	column-span: all;
}
#cs_2 > h2 {
	column-span: none;
}
HTML
<section id="cs_1">
	<h2>column-span: all;</h2>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<h2>column-span: all;</h2>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
</section>
<hr>
<section id="cs_2">
	<h2>column-span: none;</h2>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<h2>column-span: none;</h2>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
	<p>あいうえおかきくけこ。さしすせそたちつてと。なにぬねのはひふへほ。まみむめもらりるれろ。</p>
</section>

column-spanに関連するCSSプロパティ

段組み・カラムレイアウト
align-content コンテナの交差軸または列方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する
align-items コンテナに含まれる全てのアイテムに対して揃える位置を指定する
align-self コンテナに含まれるアイテムの位置揃えを個別に指定する
columns 段組み要素に関するプロパティを一括で指定する
column-count 段組み要素の内容を分割する数を指定する
column-fill 段組み要素の高さに対して内容をどのように分配するかを指定する
column-gap コンテナに配置されたアイテム同士の列方向の隙間を指定する
column-rule 段組み要素の罫線のスタイルを一括で指定する
column-rule-color 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の色を指定する
column-rule-style 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の形状を指定する
column-rule-width 段組み要素の段と段の間に引かれる罫線の太さを指定する
column-span 段組み要素の中で全ての段にまたがるレイアウトを指定する
column-width 段組み要素の段に対して目安の幅を指定する
flex フレックス・アイテムの伸縮率や基準となる寸法を一括で指定する
flex-basis フレックス・アイテムの基準となる寸法を指定する
flex-direction フレックス・コンテナの主軸方向やアイテムの並び方向を指定する
flex-flow フレックス・コンテナがアイテムをレイアウトするフローをまとめて指定する
flex-grow フレックス・アイテムが伸長する倍率を指定する
flex-shrink フレックス・アイテムが収縮する倍率を指定する
flex-wrap フレックス・コンテナに入り切らないアイテムの折り返し方法を指定する
gap コンテナに含まれるアイテム同士の隙間を指定する
grid-area グリッド・アイテムの配置に関する基準を一括で指定する
grid-auto-columns 暗黙的に作成されたグリッド列のサイズを指定する
grid-auto-flow グリッド・アイテムがトラックに配置される方法を指定する
grid-auto-rows 暗黙的に作成されたグリッド行のサイズを指定する
grid-column-end グリッド・アイテムの配置に関して列方向の終了位置を指定する
grid-column-start グリッド・アイテムの配置に関して列方向の開始位置を指定する
grid-column グリッド・アイテムの配置に関して列方向の位置や寸法を一括で指定する
grid-row-end グリッド・アイテムの配置に関して行方向の終了位置を指定する
grid-row-start グリッド・アイテムの配置に関して行方向の開始位置を指定する
grid-row グリッド・アイテムの配置に関して行方向の位置や寸法を一括で指定する
grid-template-areas グリッド・コンテナの中に名前つきのグリッド・エリアを作成する
grid-template-columns 明示的な列方向のグリッド・トラックを定義する
grid-template-rows 明示的な行方向のグリッド・トラックを定義する
grid-template グリッド・レイアウトのテンプレートに関する指定をまとめて行う
grid グリッド・レイアウトに関するコンテナのプロパティを一括で指定する
justify-content コンテナの主軸または行方向に余白がある場合にアイテムの並べ方を指定する
order フレックスやグリッドのコンテナに並ぶアイテムの順序を指定する
orphans ページや段組みカラムの最下部に表示されるブロックの最小行数を制御する
row-gap コンテナに配置されたアイテム同士の行方向の隙間を指定する