<u>:非言語的な注釈があることを示して下線(アンダーライン)を引く要素・HTMLタグの解説

取り扱い 標準仕様
カテゴリー フロー・コンテンツ
フレージング・コンテンツ
パルパブル・コンテンツ
親にできる要素 フレージング・コンテンツを受け入れる要素
子にできる要素 フレージング・コンテンツ
対応ブラウザ caniuseで確認

<u>タグの解説

<u>は、指定した範囲に非言語的な注釈があることを示します。かつてこの要素は、文字列にアンダーラインを引くために使用されていましたが、HTML5以降で意味論的な役割りが与えられました。

<u>を使用する範囲として適切な箇所は、文脈的に注意を促したい非言語的な範囲です。例えば、英語で表記した場合のスペルミスや、誤読を招きかねない固有名詞などです。

明示できる答えや出典がある場合は、別のタグを採用しましょう。

  • <i>:慣用句や特定の用語を表す
  • <mark>:キーワードやフレーズをマークする
  • <cite>:出典先、参照先を示す
  • <em>:強調する
  • <strong>:重要、重大、緊急を表す

<u>タグの特徴

  • レイアウトの初期値はインラインです。文章の改行には影響を与えません。
  • 視覚的な効果として下線(アンダーライン)が引かれます。この装飾はハイパーリンクと誤認される可能性があるため、CSS(スタイルシート)での調整を推奨します。
  • 同一のページ内に複数使うことができます。ただし、この要素自体を入れ子にすることはできません。

<u>要素に指定できる属性

グローバル属性
全てのHTML要素に指定できる共通の属性です。詳細は一覧表で解説します。
イベントハンドラ
全てのHTML要素に指定できるコンテンツ属性です。

<u>要素の使い方とサンプルコード

この要素の最も基本的な書き方は以下の通りです。文章の中で何らかの非言語的な注釈を与えたい箇所に適用します。


text <u>something</u> text

主要なブラウザでは、<u>で囲った部分に下線(アンダーライン)が引かれます。これがどのように表示されるのか、確かめてみましょう。


<p>Q:リダイレクトを設定しようとしましたが <u>.htacsess</u> が見つかりません。</p>
<p>A:正しいファイル名は「.htaccess」です。もう一度探してみましょう。</p>

通常のアンダーラインで装飾されると、ハイパーリンクのアンカーとの違いが分かりません。そこで、CSSのtext-decoration関連のプロパティを使って装飾の調整を行います。


.u-text {
	text-decoration-color: #d61a1a;
	text-decoration-style: wavy;
	text-decoration-thickness: 1px;
	text-underline-offset: 1px;
}

<u>に関連するHTMLタグ

文字列に意味を与える要素
<h1> 〜 <h6> 文書やセクションの見出しを表す
<p> 文章の段落を指定する
<abbr> 略語であることを表す
<address> 連絡先(問い合わせ先)として扱う
<blockquote> 複数行に渡る比較的長い引用分を表す
<cite> 出典先や参照先の題名を表す
<code> プログラムやスクリプトの断片を表す
<data> 文字列に機械的な識別情報を与える
<del> 文書の中で編集によって削除された範囲を表す
<dfn> 定義用語として扱う
<em> 意味を強調する
<hgroup> 見出しに付随する副題やキャッチフレーズをグループ化する
<hr> 段落に区切りを与えて水平線(罫線)を引く
<i> 文章の中で慣用句や特定の用語を表す
<ins> 文章が編集されて新たに追加された部分を表す
<kbd> キーボード入力される文字であることを示す
<q> 行に収まる程度の短い引用を表す
<s> 正確ではなくなった内容であることを表す
<samp> プログラムによる出力結果のサンプルとして扱う
<small> 細則のような付帯注釈を表す
<strong> 重要な情報として扱う
<time> 時刻や日付を正確に表す
<u> 非言語的な注釈があることを示して下線(アンダーライン)を引く
<var> 変数や引数として扱う