<data>:文字列に機械的な識別情報を与える要素・HTMLタグの解説

取り扱い 標準仕様
カテゴリー フロー・コンテンツ
フレージング・コンテンツ
パルパブル・コンテンツ
親にできる要素 フレージング・コンテンツを受け入れる要素
子にできる要素 フレージング・コンテンツ
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<data>タグの解説

<data>は、指定した範囲に機械的な識別情報を与えるために使用します。人間が扱う文章そのものはコンピューターにとって単なる一様なデータの羅列にすぎませんが、そこに機械的に翻訳可能なデータを付与することで、解釈の手助けを行います。

例えば、Eコマースサイトなどでは商品を識別するための固有の番号がデータベースに登録されています。それを商品名と紐付けるために、表面上の文字列とは別の情報を特定の範囲に付与することができます。

与えるデータが日付や時間の形式である場合は、<time>の方を採用します。

<data>タグの特徴

  • レイアウトの初期値はインラインです。文章の改行には影響を与えません。
  • 視覚的な効果は特に与えられません。この要素に加えた属性の値も、初期値では可視化されません。
  • 同一のページ内に複数使うことができます。ただし、この要素自体を入れ子にすることはできません。

<data>要素に指定できる属性

value
指定した範囲の文字に機械的な識別情報を付与します。
グローバル属性
全てのHTML要素に指定できる共通の属性です。詳細は一覧表で解説します。
イベントハンドラ
全てのHTML要素に指定できるコンテンツ属性です。

<data>要素の使い方とサンプルコード

この要素の最も基本的な書き方は以下の通りです。対象となる文字を<data>で囲い、value属性で追加したい値を示します。表面上の表記とプログラムで処理する値のフォーマットが異なる場合などに活用できます。


<data value="100">Max</data>

例えば、商品を販売するECサイトで訪問者に見せたい商品名と管理の識別番号が異なる場合、以下のように表記できます。<data>が持つ値は画面には表示されませんが、システムが管理するための情報なので、問題ありません。


<div>商品情報</div>
<ul>
	<li>新発売「<data value="sku999">Item Name Z</data>」</li>
	<li>新発売「<data value="sku980">Item Name Y</data>」</li>
	<li>新発売「<data value="sku962">Item Name X</data>」</li>
	<li>セール「<data value="sku841">Item Name J</data>」</li>
	<li>セール「<data value="sku827">Item Name I</data>」</li>
	<li>販売終了「<data value="sku805">Item Name H</data>」</li>
</ul>

<data>に関連するHTMLタグ

文字列に意味を与える要素
<h1> 〜 <h6> 文書やセクションの見出しを表す
<p> 文章の段落を指定する
<abbr> 略語であることを表す
<address> 連絡先(問い合わせ先)として扱う
<blockquote> 複数行に渡る比較的長い引用分を表す
<cite> 出典先や参照先の題名を表す
<code> プログラムやスクリプトの断片を表す
<data> 文字列に機械的な識別情報を与える
<del> 文書の中で編集によって削除された範囲を表す
<dfn> 定義用語として扱う
<em> 意味を強調する
<hgroup> 見出しに付随する副題やキャッチフレーズをグループ化する
<hr> 段落に区切りを与えて水平線(罫線)を引く
<i> 文章の中で慣用句や特定の用語を表す
<ins> 文章が編集されて新たに追加された部分を表す
<kbd> キーボード入力される文字であることを示す
<q> 行に収まる程度の短い引用を表す
<s> 正確ではなくなった内容であることを表す
<samp> プログラムによる出力結果のサンプルとして扱う
<small> 細則のような付帯注釈を表す
<strong> 重要な情報として扱う
<time> 時刻や日付を正確に表す
<u> 非言語的な注釈があることを示して下線(アンダーライン)を引く
<var> 変数や引数として扱う