<q>:行に収まる程度の短い引用を表す要素・HTMLタグの解説

取り扱い 標準仕様
カテゴリー フロー・コンテンツ
フレージング・コンテンツ
パルパブル・コンテンツ
親にできる要素 フレージング・コンテンツを受け入れる要素
子にできる要素 フレージング・コンテンツ
対応ブラウザ caniuseで確認

<q>タグの解説

<q>は、行に収まる程度の短い引用を表します。複数行に渡るような長い引用文に対しては<blockquote>を使用して下さい。また、引用元の作品名やタイトルを表す場合は、<cite>の方が適しています。

多くのブラウザでは、このタグで囲った部分を引用符(" ")で括ります。見た目の装飾を自分で行う場合は、CSS(スタイルシート)で調整して下さい。

<q>タグの特徴

  • レイアウトの初期値はインラインです。文章の改行には影響を与えません。
  • 視覚的な効果として、<q>で囲われた文字列の前後に引用符(" ")が表示されます。これはユーザーエージェントの既定スタイルによるものです。
  • 同一のページ内に複数使うことができます。ただし、この要素自体を入れ子にすることはできません。

<q>要素に指定できる属性

cite
引用した情報に関するURLを指定します。
グローバル属性
全てのHTML要素に指定できる共通の属性です。詳細は一覧表で解説します。
イベントハンドラ
全てのHTML要素に指定できるコンテンツ属性です。

<q>要素の使い方とサンプルコード

この要素の最も基本的な書き方は以下の通りです。対象は一行に収まる程度のインライン・テキストです。複数行に渡る長文やブロック・コンテンツには適していません。


<q>引用箇所</q>

段落の中で小説の一部を引用する場合、次のように記述できます。


<p><q>吾輩は猫である。名前はまだない。</q>という書き出しが有名な夏目漱石の小説を、久しぶりに本棚を整理している最中に発見して、読み始めてしまった。</p>

指定した範囲の先頭と末尾に表示される引用符は、CSSの擬似要素で生成されているので、任意の記号に変えることができます。


p q::before {
	content: "『";
}
p q::after {
	content: "』";
}

<q>に関連するHTMLタグ

文字列に意味を与える要素
<h1> 〜 <h6> 文書やセクションの見出しを表す
<p> 文章の段落を指定する
<abbr> 略語であることを表す
<address> 連絡先(問い合わせ先)として扱う
<blockquote> 複数行に渡る比較的長い引用分を表す
<cite> 出典先や参照先の題名を表す
<code> プログラムやスクリプトの断片を表す
<data> 文字列に機械的な識別情報を与える
<del> 文書の中で編集によって削除された範囲を表す
<dfn> 定義用語として扱う
<em> 意味を強調する
<hgroup> 見出しに付随する副題やキャッチフレーズをグループ化する
<hr> 段落に区切りを与えて水平線(罫線)を引く
<i> 文章の中で慣用句や特定の用語を表す
<ins> 文章が編集されて新たに追加された部分を表す
<kbd> キーボード入力される文字であることを示す
<q> 行に収まる程度の短い引用を表す
<s> 正確ではなくなった内容であることを表す
<samp> プログラムによる出力結果のサンプルとして扱う
<small> 細則のような付帯注釈を表す
<strong> 重要な情報として扱う
<time> 時刻や日付を正確に表す
<u> 非言語的な注釈があることを示して下線(アンダーライン)を引く
<var> 変数や引数として扱う