<strong>タグの解説
<strong>は、文章の中で特に重要性、重大性、緊急性が高い文字列を強調させます。主に、ユーザーに対して一番最初に伝えたい情報、優先して覚えてほしいフレーズなどに適用します。
ここで言う文字の重要度は、単なる見た目の強調ではなく、文脈の中で読者に注意して読んでもらいたい箇所を指します。例えば、見出しの中の定型文に続く独自の箇所、リスト形式の中で現在位置を表す項目、警告文やセール対象などページの中で重要とみなせるフレーズです。
意味の強調は、コンピューターの解釈にも影響を与えます。ドキュメントに書かれた文字列の中で、それを代表するキーワードやフレーズは重要度が高いと言えるでしょう。ただし、重要度を際立たせるために<strong>を乱用してはいけません。意味のある強調だったとしても、数が多ければ相対的な効果は薄れてしまいます。
強調を表すタグは、他にも<em>があります。こちらは、その語源が「Emphasis」である通り、著者や話者の主張や力説を含む箇所に向いています。
<strong>の方が、より強い格付けであるように思われがちですが、現在ではそれぞれ意味論的に使い分け、場合によっては併用することを推奨します。
<strong>タグの特徴
- レイアウトの初期値はインラインです。文章の改行には影響を与えません。
- 視覚的な効果として太文字が適用されます。これはユーザーエージェントの既定スタイルによるものです。
- 同一のページ内に複数使うことができます。この要素自体を入れ子にすることも許可されています。
<strong>要素に指定できる属性
- グローバル属性
- 全てのHTML要素に指定できる共通の属性です。詳細は一覧表で解説します。
- イベントハンドラ
- 全てのHTML要素に指定できるコンテンツ属性です。
<strong>要素の使い方とサンプルコード
この要素の最も基本的な書き方は以下の通りです。一連の文脈の中でユーザーにいち早く認識してほしい箇所、気を付けて読んでほしい箇所などに適用します。
<strong>重要な文字列</strong>
<strong>は平文の中から優先して扱うべき範囲を指定できます。例えば、商品を販売するページで注意事項を事前に伝えたい場合は、次のようなマークアップが考えられます。
<p>
<strong>購入前のお願い</strong>：この商品はお一人様一点限り購入できます。
</p>
これは見出しにも応用できる方法です。見出しに定型文やフォーマットが含まれる場合は、次のように<strong>を活用することで情報の重要度を差別化できます。
<h2>第二章：<strong>フロントエンジニアリング</strong></h2>
<figure>
<img src="/images/file" alt="value">
<figcaption>
出典：<strong>Copyright Name.</strong>
</figcaption>
</figure>
何らかの副題やサブフレーズが入る場合は、主題の方を強調して差別化できます。
<h2><strong>フロントエンジニアリング</strong> ― 基礎知識を押さえてウェブサービスを作るまで</h2>
ユーザーに最初に認知してほしいフレーズ、深刻度や重要性を表す範囲に適用します。
<strong>Warning!</strong> 容量が不足しています。
次回のライブは事前予約制です。チケットの購入は<strong>10/30締め切り先着100名様</strong>となります。
説明書や目次であった場合、リストの中で最初に着目すべき項目を強調できます。
<ol>
<li><strong>Step 1: Some text.</strong></li>
<li>Step 2: Some text.</li>
<li>Step 3: Some text.</li>
<li>Step 4: Some text.</li>
</ol>