<html>タグの解説
<html>
は、HTML文章のルートを表す要素です。HTMLを構成する要素は、全てこのタグの間に書かれることになります。ルートとは、ある階層の一番始めの起点という意味です。つまり、<html>
はHTML文法をここから始めますという宣言を行う役目があります。
原則として、文書を構成する言語を表すためにlang
属性の指定が推奨されています。これを指定しておくことで、音声読み上げ機能や翻訳ツールなどで使用する基礎言語の設定を手助けできます。
HTML5以降のアップデートで、新たにmanifest
属性が追加されました(※HTML Living Standardで非推奨となりました)。html
要素のmanifest
属性の値は、マニフェストファイルのURLを指定します。これは、ユーザーがインターネットに接続していない状態でもWebアプリケーションが利用できるように、キャッシュデータをユーザーのローカル環境に保存するために使用します。
<html>
の中には、必ず<head>
と<body>
が含まれます。これが、HTMLで最初に覚えるべき三大要素となります。
<html>タグの特徴
- HTMLで記述される全ての要素のルートです。この要素自体が画面に表示されることはありませんが、画面全体にスタイルシートを適応する場合に指定されます。
- 条件付きで省略可能ですが、基本的には必ず書かれるものです。
- 同一のページ内に複数使うことはできません。ただし、フレームなどの埋め込みコンテンツの中に含まれる事があります。
<html>要素に指定できる属性
lang
- 言語を指定する際に使用します。日本語の場合は
"ja"
、英語の場合は"en"
など、各国の言語を示す略語を値にします。 dir
- 文字の書字方向を指定します。
ltr
:左から右(left to right)rtl
:右から左(right to left)
xmlns
- XMLパーサーで解釈される名前空間を指定する場合に使用します。既定値は
"http://www.w3.org/1999/xhtml"
です。text/html
の文書では任意です。 manifest
- ユーザーのローカルにキャッシュされるべきリソースを管理する場合に、manifestファイルの参照先をURLで指定します。※HTML Living Standardで非推奨となりました。
- グローバル属性
- 全てのHTML要素に指定できる共通の属性です。詳細は一覧表で解説します。
<html>要素の使い方とサンプルコード
この要素の最も基本的な書き方は以下の通りです。<html>
要素には必ずひとつの<head>
要素と、それに続くひとつの<body>
要素が配置されます。
<html>
<head>
// ヘッダー・メタ情報
</head>
<body>
// 画面に表示される内容
</body>
</html>
日本語でウェブページを作成する場合、必要最低限の構造は以下の通りになります。これをコピーしてテキストエディタに貼り付ければ、すぐにHTMLのマークアップを開始できます。
<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
<meta charset="UTF-8">
<title>タイトル</title>
</head>
<body>
<h1>ドキュメントの見出し</h1>
<p>文章の内容です。文章の内容です。</p>
</body>
</html>
古いバージョンのHTMLでは、DOCTYPEスイッチの内容が変わります。
<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.01 Transitional//EN" "https://www.w3.org/TR/html4/loose.dtd">
<html>
<head>
<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=UTF-8" />
<title>タイトル</title>
</head>
<body>
<h1>ドキュメントの見出し</h1>
<p>文章の内容です。文章の内容です。</p>
</body>
</html>