image-orientation:横向きや逆さまに撮影された写真を正しい向きに回転させる

初期値 from-image
適用対象 全ての要素
継承 する
アニメーション 離散値
対応ブラウザ caniuseで確認

image-orientationプロパティの説明

CSSのimage-orientationプロパティは、横向きや逆さまに撮影して保存された画像を、Exif情報を使用して正しい向きに回転させる用途で使用します。

このプロパティは、撮影やスキャンで意図せず回転してしまった画像を、本来の向きに直したい時に指定するものです。単純に画像を回転させる効果がほしい時は、transformプロパティの採用を推奨します。

image-orientationを用いて要素を回転させた場合、画像の幅と高さは回転させた後の寸法が基準となります。背景などを設定している場合は、その背景ごと回転されます。つまり元からその角度で作成された画像として扱いたい場合に有効です。

Exif情報とは、スマートフォンやデジタル一眼で撮影したJPEG画像に含まれるメタ情報で、image-orientationは、そこに含まれる回転(Orientation)情報を参照する機能を表しています。

image-orientationに指定できる値

none
回転を加えません。これが初期値です。
from-image
画像に含まれているEXIF情報を使用して、画像の向きを適切なものにします。

image-orientationの使い方とサンプルコード

image-orientationプロパティの構文は以下の通りです。


/* キーワード値 */
image-orientation: none;
image-orientation: from-image;

/* グローバル値 */
image-orientation: inherit;
image-orientation: initial;
image-orientation: revert;
image-orientation: revert-layer;
image-orientation: unset;

image-orientationの実例

それでは実際にimage-orientationプロパティの書き方を見ていきましょう。以下のサンプルではマークアップの方法だけを参考にして下さい。これが適用されるのは、本来Exif情報を持ったJPEG画像だけです。そこに画像方向を示すデータがある場合は、そのデータに従って画像が回転します。


<div class="samp_box">
	<div class="io_none">
		<h2>image-orientation: none;</h2>
		<img src="/images/sample_photo_628x370.png">
	</div>
	<div class="io_fi">
		<h2>image-orientation: from-image;</h2>
		<img src="/images/sample_photo_628x370.png">
	</div>
</div>

.samp_box {
	overflow: auto;
	padding: 1rem;
	background: #eee;
	display: grid;
	grid-template: 1fr / 1fr 1fr;
}
.samp_box > div {
	padding: .5rem;
	background: #fff;
}
.samp_box h2 {
	margin: 1rem 0 0;
	font-size: 1rem;
}
.samp_box img {
	width: 100%;
	height: auto;
}
.io_none img {
	image-orientation: none;
}
.io_fi img {
	image-orientation: from-image;
}

image-orientationに関連するCSSプロパティ

要素の表示や配置方法
bottom 位置指定で配置された要素の底辺からの距離を指定する
break-after ボックスの終了時にページやカラムをどのように区切るかを指定する
break-before ボックスの開始前にページやカラムをどのように区切るかを指定する
break-inside ボックスの途中でページやカラムをどのように区切るかを指定する
clear フロート(float)の回り込みを解除する
clip 要素を切り抜いて可視化する範囲を指定する
box-decoration-break 要素の断片が複数の行やページに渡る場合に装飾の表示の仕方を指定する
display 要素の表示形式を指定する
float 要素を右または左へ寄せて配置する
image-orientation 横向きや逆さまに撮影された写真を正しい向きに回転させる
image-rendering 画像を拡大縮小するアルゴリズムを設定する
left 位置指定で配置された要素の左辺からの距離を指定する
object-fit 画像や動画などの置換要素をボックスに収める方法を指定する
object-position ボックスの中に配置されるオブジェクトの位置を指定する
overflow 要素からはみ出した内容の表示方法をまとめて指定する
overflow-wrap インライン要素に対して溢れる単語の折り返し方法を指定する
overflow-x 要素から水平方向にはみ出す内容の表示方法を指定する
overflow-y 要素から垂直方向にはみ出す内容の表示方法を指定する
position 要素の位置指定の種類を変更する
right 位置指定で配置された要素の右辺からの距離を指定する
vertical-align インライン要素や表のセルに対して縦方向の揃える位置を指定する
visibility 要素の領域を残したまま表示・非表示を切り替える
z-index 要素の重なり順序を指定する