heightプロパティの説明
CSSのheightプロパティは、要素の高さを指定します。本プロパティで扱う高さは、CSSのボックス・モデルにおけるボックスの垂直方向の寸法を表します。
既定値では、box-sizingの値がcontent-boxとなっているため、heightの値はコンテンツ・ボックスの高さとなります。この場合、paddingとborderの範囲は、外側へ向かって拡大します。
要素全体の高さをheightの対象としたい場合は、box-sizingの値をborder-boxに変更する必要があります。これは要素の幅を変更するwidthにも同様の意味をもたらします。
要素の最大高はmax-height、最小高はmin-heightで個別に管理できます。
heightに指定できる値
<length>- CSSで使用できる長さを表すデータ型の値です。数値と単位を組み合わせた絶対値を指定できます。
<percentage>- 包含ボックスの高さを対象とした割合を示す値です。正の数値とパーセントで表します。
auto- ブラウザの自動計算に任せる値です。
max-content- 要素に含まれる内容が必要とする最大の高さを要求します。
min-content- 要素に含まれる内容が必要とする最小の高さを要求します。
fit-content(<length-percentage>)- 利用可能な空間に対して
fit-contentの式で計算を行い、指定された引数に置き換えます。結果は、min(max-content, max(min-content, <length-percentage>))と同じになります。
heightの使い方とサンプルコード
heightプロパティの構文は以下の通りです。
/* <length>値 */
height: 100px;
height: 10rem;
/* <percentage>値 */
height: 50%;
height: 33.3%;
/* キーワード値 */
height: auto;
height: max-content;
height: min-content;
height: fit-content(10rem);
/* グローバル値 */
height: inherit;
height: initial;
height: revert;
height: unset;
heightの実例
それでは実際にheightプロパティの書き方を見ていきましょう。以下の例は、同じ高さを指定した要素を並べて、box-sizingの値を変えた時の比較です。
heightの値はどちらも100pxですが、対象となるボックスの基準が異なるために、ブラウザに表示される要素の大きさが変わります。実は、よく見ると左側のボックスの背景領域と、右側のボックスのボーダー領域の大きさが同じです。要素の大きさこそ異なりますが、heightの指定は守られているからです。
<div class="samp_box">
<div class="bs_cb">box-sizing: content-box;</div>
<div class="bs_bb">box-sizing: border-box;</div>
</div>
.samp_box {
overflow: auto;
padding: 1rem;
background: #eee;
text-align: center;
display: flex;
justify-content: center;
gap: 1rem;
}
.samp_box > div {
padding: 10px;
border: 10px solid #09f;
background-color: #fff;
background-clip: content-box;
width: 40%;
height: 100px;
}
.bs_cb {
box-sizing: content-box;
}
.bs_bb {
box-sizing: border-box;
}
親要素の割合で高さ指定を行う
次に示すのは、親要素の高さに対して相対的な高さの子要素を配置する方法です。以下の例は、明示的な高さを持つ親要素に、相対的な高さを持つ子要素を配置した時の挙動です。
パーセンテージの指定は、親要素の寸法が動的に変わるようなページで有効です。例えば、サイドバーのカラムを常に100%にしておくことで、コンテンツの量に限らずサイドバーの領域を保持しておくことができます。
