border-image-source:境界線に表示させる画像を指定する

初期値 none
適用対象 全ての要素、::first-letter。ただし、border-collapsecollapseの表を除く。
継承 しない
アニメーション 離散値
対応ブラウザ caniuseで確認

border-image-sourceプロパティの説明

border-image-sourceは、要素の境界線として表示させる画像を指定します。ここで呼び出される画像は、結果的に境界線として表示されるまでに様々な加工を受けます。つまり、元の画像は境界線を構成するパターンの素材として扱われます。

境界線に画像を表示させるには、いくつかの事前準備が必用です。そのため、単純にborder-image-sourceを指定しただけでは画像は表示されません。前提として、境界線が表示される専有幅を確保しておくためにborder-styleの値をnone以外、border-widthの値を1px以上にしておかなければなりません。

境界画像に関する値を一括で指定する場合は、ショートハンド・プロパティのborder-imageを使用します。境界線に画像が表示されるまでのプロセスは以下の通りです。

  1. border-image-sourceで画像を読み込む
  2. border-image-sliceで画像を素材として扱えるように分割する
  3. border-image-widthで分割された画像を表示する幅が決まる
  4. border-image-outsetで境界線の縁からはみ出す距離が決まる
  5. border-image-repeatで画像の伸縮や並び方が決まる

border-image-sourceに指定できる値

none
画像を指定しない値です。これが初期値です。
<image>
画像を指定する値を指定します。URLによる参照、グラデーション、ウェブページの一部を切り出すなどの操作が行えます。

border-image-sourceの使い方とサンプル

border-image-sourceプロパティの構文は以下の通りです。

CSS
/* キーワード値 */
border-image-source: none;

/* <image>値 */
border-image-source: url(image.png);
border-image-source: linear-gradient(cyan, magenta);

/* グローバル値 */
border-image-source: inherit;
border-image-source: initial;
border-image-source: revert;
border-image-source: unset;

border-image-sourceの実例

それでは実際にborder-image-sourceプロパティの書き方を見ていきましょう。ここでは、30pxのひし形で構成された縦横90pxの画像を使います。

ひし形のサンプル画像

まず初めに、境界線に画像を表示させるために境界線の専有幅を確保します。以下の内容は、単純な<div>要素にborderプロパティで幅10pxの境界線を指定したものです。

表示確認

この境界線に先ほどの画像を表示させてみましょう。border-image-sourceに画像のURLを指定すると、自動的に境界線の範囲内に配置されます。

表示確認

これで画像は表示されましたが、意図した表現でないことは明らかです。境界線の幅は10pxで、そこに90pxの画像が無理やり配置されています。四隅に画像が一つだけ表示されているのは、他のプロパティの値が初期状態であるためです。

ここまでの内容が、border-image-sourceの役割です。これ以降は、画像を素材とした配置パターンを編集していく作業になります。全体の流れを把握するには、先にborder-imageの解説を参照して下さい。各プロパティの値を指定することで以下のようなパターンを作り出すことができます。

表示確認

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