text-combine-upright:一文字分の空間に挿入する文字の組み合わせを指定する

初期値 none
適用対象 置換要素を除くインライン要素
継承 する
アニメーション 不可
対応ブラウザ caniuseで確認

text-combine-uprightプロパティの説明

CSSのtext-combine-uprightプロパティは、一文字分の空間に挿入する文字の組み合わせを指定します。縦書きの文章で「縦中横」と呼ばれる処理をしたい場所に有効です。

例えば、半角の数字を二つ以上並べて年月日を表記する場合に、横書きであれば問題ないのですが縦書きにすると数字が縦に並んで読みづらくなります。それを数字だけ横向きのまま一文字分の範囲に収めることができます。

この機能は縦書きモードの場合のみ有効です。文章を縦書きで表示するには、writing-modeプロパティの値を調整します。既定値では、文字は左から右へ水平方向に並び、改行すると上から下へ重なります。

text-combine-uprightに指定できる値

none
特に処理を行いません。これが初期値です。
all
指定された範囲の文字を水平に並べて一文字分のボックスに収めます。文字の幅は自動的に圧縮されます。
digits <integer>(β)
指定した数の連続した数字(U+0030 – U+0039)を水平に並べて一文字分のボックスに収めます。整数値を省略した場合は二桁になります。数値は24の範囲を受け入れます。

text-combine-uprightの使い方とサンプルコード

text-combine-uprightプロパティの構文は以下の通りです。


/* キーワード値 */
text-combine-upright: none;
text-combine-upright: all;

/* digits値 */
text-combine-upright: digits;
text-combine-upright: digits 4;

/* グローバル値 */
text-combine-upright: inherit;
text-combine-upright: initial;
text-combine-upright: revert;
text-combine-upright: unset;

text-combine-uprightの実例

それでは実際にtext-combine-uprightプロパティの書き方を見ていきましょう。以下の例は、writing-modeの値にvertical-rlを指定し、右から左へ読む縦書き表記にした場合の表示です。

半角数字が二文字以上並ぶ場合に、横に並べて一文字分の空間に収めます。このような表現は小説や雑誌などの印刷物で一般的ですが、ウェブページでは特別な処理が必要な形式です。


<div class="samp_box">
	<section class="tcu_none">
		<h2>text-combine-upright: none;</h2>
		<p>紀元<span class="num">2025</span>年<span class="num">10</span>月<span class="num">10</span>日</p>
	</section>
	<section class="tcu_all">
		<h2>text-combine-upright: all;</h2>
		<p>紀元<span class="num">2025</span>年<span class="num">10</span>月<span class="num">10</span>日</p>
	</section>
	<section class="tcu_digits">
		<h2>text-combine-upright: digits;</h2>
		<p>紀元<span class="num">2025</span>年<span class="num">10</span>月<span class="num">10</span>日</p>
	</section>
</div>

body {
	writing-mode: vertical-rl;
}
.samp_box {
	padding: 1rem;
	background: #eee;
}
.samp_box > section {
	overflow: auto;
	margin-block: 1rem 0;
	padding: 1rem;
	background: #fff;
}
section > h2 {
	margin: 0;
	font-size: 1rem;
}
section > p {
	margin-block: 1rem 0;
	font-size: 2rem;
}
.tcu_none .num {
	text-combine-upright: none;
}
.tcu_all .num {
	text-combine-upright: all;
}
.tcu_digits .num {
	text-combine-upright: digits;
}

text-combine-uprightに関連するCSSプロパティ

テキスト関連
text-align ボックスに含まれる内容の横位置の揃え方を指定する
text-align-last ボックスに含まれる内容の最後の行を揃える位置を指定する
text-combine-upright 一文字分の空間に挿入する文字の組み合わせを指定する
text-decoration 文字の装飾線に関する値を一括で指定する
text-decoration-color 文字に加えられた装飾線の色を指定する
text-decoration-line 文字に加えられた装飾線の種類を指定する
text-decoration-skip-ink 装飾線が文字を通過する祭の処理を指定する
text-decoration-style 文字に加えられた装飾線の形状を指定する
text-decoration-thickness 文字に加えられた装飾線の太さを指定する
text-emphasis テキストに付加する圏点、傍点、脇点に関する値を一括で指定する
text-emphasis-color テキストに付加する圏点、傍点、脇点の色を指定する
text-emphasis-position テキストに付加する圏点、傍点、脇点の位置を指定する
text-emphasis-style テキストに付加する圏点、傍点、脇点の記号を指定する
text-indent テキストの一行目に挿入するインデントの幅を指定する
text-justify テキストの行端揃えに対して均等割り付けの方法を指定する
text-orientation 縦書きモードの文字の向きを指定する
text-overflow 行からテキストが溢れている状態の表現方法を指定する
text-shadow 文字に影(ドロップシャドウ)を付ける
text-transform テキストの大文字・小文字の表記を指定する
text-underline-position 文字の下に引かれる装飾線の位置を指定する