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等身大の豊かさを求めて『里山資本主義 ― 日本経済は「安心の原理」で動く』藻谷浩介・NHK広島取材班/書評
本質は「革命的に」転換される。人の「世」も「心」も同じように。 本書は、マネー資本主義の流れによって「経済の常識」に捉われてしまった現代人に向けて、その集団幻想から目を覚ますように訴えかける一冊。もしあなたが、今の生 》続きを読む
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これは単なるエピソード1に過ぎない『[映]アムリタ』野崎まど/書評
この小説を読み始めたら最後、あなたは巨大な世界へ引きずり込まれることになる。いったい何の? 「野崎まどワールド」の、である。 『[映]アムリタ』は、2009年に電撃小説大賞の一部門として新設された「メディアワークス文庫 》続きを読む
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桜舞う季節の裏庭で『コレキヨの恋文 ― 新米女性首相が高橋是清に国民経済を学んだら』三橋貴明・さかき漣/書評
GDPとは何か――この質問に回答することができなかった経済学の入門者も、それを十分に理解している識者にとっても、最高に「感動できる」政治・経済エンタメ小説。 本書は、経済系の本に書かれる内容を物語の形式で語っているた 》続きを読む
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米原万里にしか書けなかった傑作『オリガ・モリソヴナの反語法』書評
これほど教養に満ちた小説がどれくらいあるのだろうか。 著者の米原万里は、ロシア語の通訳者として第一線で活躍したことで知られ、海外での豊富な経験を活かして多くのエッセイを残している。私はこの作品を読むまで、通訳を生業と 》続きを読む
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テレビアニメ版『けものフレンズ』を構造分析的アプローチで徹底考察!その面白さは7000文字でも語りきれない
2017年冬アニメで一番話題になっている『けものフレンズ』。なぜこれほどまでにこの作品が話題になっているのかを綴った論考は多数見受けられるが、純粋に物語の構造を分析した情報は少ない。しかし、この作品を見れば見るほど優れ 》続きを読む
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圧倒的に読みやすい「新訳」でもう一度読み直す『ソクラテスの弁明』プラトン(著)書評
圧倒的に読みやすい「新訳」でもう一度読み直す『ソクラテスの弁明』。 この本の原文は、紀元前三九九年に起こった出来事を元にプラトンが記した物である。ソクラテスは語る人であったから、生涯で著書を残していない。従って、彼の 》続きを読む
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この夏おもいきり飲みたいクラフトビール BrewDog Punk IPA(ブリュードッグ パンク IPA)
ビールは最初の一杯だけ。居酒屋に行くと「とりあえず」ビールを頼む。ビールとはそういうものだと思っていませんでしたか?かくいう私も、ビールに抱いた最初の印象はそういうものでした。しかし、ある日「エール」に出会ったことで、こ 》続きを読む
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二次元キャラクターは存在するのか?
あなたに質問です。二次元キャラクターは存在すると思いますか? 今までは、「存在しない」という答えが一般的でした。物理的な世界を基準にして考えれば、当然そのような結果になります。 では、現状どうかと問われれば、まだ「存在す 》続きを読む
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DeNA(ディー・エヌ・エー)のロゴ変更には大きな変革の兆しが隠れている
2009年10月のmixiアプリモバイル提供開始を皮切りに、2010年1月にモバゲー(現Mobage)、2010年6月にGREEが、それぞれOpenSocial APIによる「ソーシャルゲーム」の提供を開始。2011年に 》続きを読む
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ヴィレッジヴァンガードの決算書から分かる「ニューメディア」の現実
先日、ヴィレッジヴァンガード(Village Vanguard)が上方修正を発表したというニュースがあったので、せっかくだからと決算資料を見てみることにしました。 ヴィレッジヴァンガードと言えば、昔は下北の怪しい雑貨屋( 》続きを読む