健全な人生を送るための5つの習慣
納得できる人生を送るために、とても大切なことがあります。それは、人生を良い方向へ導く習慣を身につけているか、そうでないか、ということです。習慣は、特に意識しなくてもストレス無く勝手にやっている状態でなければなりません。そのためには、まず自分が納得して、完全に腑に落ちている必要があります。
習慣とは、すなわち「続けること」です。つまり、続けられることでなければ習慣にはならないということです。できるだけシンプルで分かりやすい習慣を見つけましょう。できれば楽しいことの方が良いですね。これは、他の誰でもない自分自身のためなのだから。
第1の習慣:健康であること
生きる上で最も重要なことは健康です。どんな時でも自分の健康を第一に考えることで、健全な生活を維持できます。美味しく食事を楽しめるのも、笑って休暇を過ごせるのも、日々の仕事を頑張れるのも、全ては健康あってのことなのです。心と体、両方の健康を保つ習慣を身につけましょう。
第2の習慣:目的を持つこと
目的を持って生きることはとても大事なことです。目的の無い行動は、時間やお金の無駄使いになるだけでなく、振り返ったときに空っぽの虚しい思い出になってしまいます。目的は一つである必要はありません。将来実現したい大きな夢でも、すぐに実現できそうな小さな目的でも構いません。自分をわくわくさせてくれる楽しい目的を持って、日々の生活を充実させる口実を作りましょう。人は明日があるから今日頑張れるものです。目的を持って、行動に移すエネルギーをもらいましょう。
第3の習慣:依存しないこと
何らかの「これがないと駄目」という状況は、極端に言ってしまえば「異常事態」です。物事にこだわることは大事ですが、行き過ぎてしまうと後戻りできなくなってしまいます。嗜好品や薬、道具や人工的な環境、更には特定の人物などに依存しない生き方をしましょう。世の中は、常に変化するものです。身の回りにあるほとんどの物は、近代に作られたもので、無くてはならない必需品はそれほど多くありません。一つの物事に執着せずに、世の中を広く見渡して、思い込みを洗い流しましょう。依存しない生き方は、柔軟性があり自由で力強いのです。
第4の習慣:シンプルにしておくこと
何事もシンプルにしておくことが望ましいでしょう。自分は一生「自分」と付き合っていかなければなりません。自分が置かれている状況、つまり身の回りのことが複雑になってきたと感じたら整理する必要があります。物事が複雑になればなるほど、何かが起こったときに自分の手に負えない状況になってしまいます。自分の手に負えないものを持ち歩いているから失敗が起こるのです。シンプルは成功の秘訣でもあります。
第5の習慣:変化すること
変化することを恐れてはいけません。私たちは何も持たずに生まれてきました。歩けるようになったのも、言葉を話せるようになったのも、自ら新しいことに取り組み、変化を起こしたからです。新しいことに興味を持ち、実際に始めてみることは、何よりも価値のあることです。何があっても、これまでの経験を失うことはありません。沢山の経験は、何かを始めることで得られます。ここでは物質的な変化ではなく、意識や考え方の変化を重視しましょう。
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「第1の習慣:健康であること」について
自分の人生について思うところがあり、色々と考えた結果、「まず健康であることが全ての前提条件なんだ」という結論に至りました。そこで、健康であることの素晴らしさをイメージし、更に病気や怪我になった場合にどんな気持ちになるか、自分の人生計画にどんな影響があるのかもイメージしてみました。そして、自分の行動習慣の中で「健康維持」を最重要項目に引き上げてみたのです。
すると、今まで面倒くさいと思って後回しにしていた様々なことが、何の努力もせずに、ごく自然とできるようになりました。
まず、食生活に気を使うようになりました。そして、適度な運動が必要であると確信し、スポーツジムへ通うようにもなりました。本を読み知識を養い、ストレスを貯めない方法も知ることができました。定期的に病院へ行き検査を受けることも、健康のためだと思いポジティブに考えられるようになりました。
健康を第一にすることによって、「無理して一日に詰め込んでもしょうがない」という穏やかな気持ちを手に入れることができました。それよりも「長い目で見て健康な時間が多い方が良い結果になる」という考えを持てたからです。その考えを持った結果、お金に対する価値観も変わってきました。
食費を“節約”してずさんな食生活を送り、月謝がもったいないからと運動を放棄し、値段が高いからと本を買うのをためらい、何とかなると言って病院へは行かない。これで健康を維持できるとは到底思えません。人は、自分が重要だと思うことにお金や時間を使い、重要でないことにお金や時間が掛かると「もったいない」と感じます。
果たして「健康」よりも重要なことがあるでしょうか。
私は、健康維持を最重要項目に設定してから気持ちよくお金と時間を使っています。健康的な自分の未来を想像することは楽しいです。楽しければ趣味になります。趣味になれば、「やらなきゃ」という気持ちから「やりたい!」という気持ちに変わります。
健康は手に入れるものではなく、維持するものです。ずっと続けなければ意味がありません。毎日、食事を取るように、歯を磨くように、健康のための行動を習慣に落としこんで、頭で考えなくても勝手にやっている状態を作ることができれば、あとはその状態をキープすれば良い、と思っています。
「第2の習慣:目的を持つこと」について
実は、「健康であること」を最重要項目に設定したことによって、自動的に目的を決めることができました。将来、健康的な自分でいるためには、今やらなければならないことが沢山あるからです。
健康を維持するために、欲しい栄養素を考えて新しい食材を買いに出かけます。理想の体をイメージしてスポーツジムのメニューとスケジュールを決めて通います。健全な精神を保つために、本を読む時間を作ります。定期的に体の気になる部分の検診を予約して虫歯や病気の予防に努めます。ストレス発散のために、趣味や息抜きの時間を確保します。
これだけでも一週間があっという間に終わってしまいます。
更に、仕事と日常の目的以外の時間で「大きな夢」を達成させる準備をすることも忘れません。将来こうなりたいと思うゴールを設定し、そこに向かっていると実感できることが一番楽しい時間です。夢は「持つ」のではなく「追う」と表現します。「夢を追いなさい」という言葉は、夢そのものよりも、夢に向かって行動している体験が大事だということを教えてくれます。
旅を始めるには目的地が必要です。目的地が決まったら前に進みましょう。何が起こるか分からなくても、進んだ分だけ振り返れば、そこに旅があります。途中で目的地が変わっても問題ありません。進む道を変えても、それまで歩いてきた経路は変わらないのです。
目的を持って生きると、無駄なことに構っている暇は無くなります。つまらないことに腹を立てたり、過去のことを悔やむ時間があったら、楽しい未来のことを考えていたいからです。そうして結局は、「やりたいことをやる」というシンプルな答えに辿り着きました。
「第3の習慣:依存しないこと」について
何かに依存すると、自分の人生をコントロールする力を失ってしまいます。しかし、複雑な現代社会では、無意識のうちに何かに依存してしまっていることも多く、意識しなければ気づかないうちに偏った習慣が身に付いてしまいます。
「依存しない」という考え方は、あるものを否定するのではなく、それが無くなってしまった場合に落ち着いて代用品を探せるようにする、いわばリスク回避のようなものだと思っています。
お酒や煙草、甘い物などの嗜好品は、嗜む程度なら良いのですが、それが原因でイライラしたり、他人に迷惑を掛けるようではいけません。砂糖や塩であっても、過剰摂取すれば健康を害するのです。であれば、何事も依存しない程度に程良く楽しむのが良いということになります。
私の場合、テレビを見る時間を減らし(一切見なくなりましたが)、浮いた時間を読書や勉強、ネットや趣味に充てています。テレビは、無意識に長時間見てしまうので、一つの情報源に依存しないための対処法です。
また、ずっと同じ環境で暮らしていると、知らないうちに狭い世界に依存していることがあります。そのため、目的に合わせて引越したり転職することによって、持っている世界観を広げることができます。それが難しい場合は、旅行をしたり、新しい友人を作ってみることで、今まで依存していた環境から離れることができます。
「依存しないこと」の最終目標は、仕事に依存しない状態を実現することです。仕事はやりたいことをするべきです。そのためには、今の仕事にしがみつかなくても生きていけるだけの能力を身につける必要があります。具体的な方法は人それぞれだと思いますが、複数の収入源を確保することが望ましいでしょう。
仕事に依存しない能力を身につけると、不測の事態が起きた場合でも、慌てずに対応できるようになります。あくまで主導権は自分の方にあると確信できれば、自信を持って今の仕事に取り組むことができるはずです。
「第4の習慣:シンプルにしておくこと」について
シンプルにしておくことは、健全な人生を送るためにとても重要なことです。平穏な日常は、失った時に始めてその価値に気付くものです。充実した暮らしは必ずしも複雑である必要はありません。自分の力量を知り、身の丈に合った生活を心がけます。
まず、ローンを組んでまで買いたいものが本当に必要かどうか良く考えます。手元にある現金で買えないようなものは、物事を複雑にする可能性が高いものです。いつもローンの返済が残っているような生活は改善が必要でしょう。
次に、物を増やしすぎないことを心がけます。部屋の中が物で一杯になり、物欲で心を満たす生活をしていると、何かあった時に身動きが取れなくなります。
もしも地震や火事で逃げなければならなくなった時、何を持っていくかイメージしておくと良いでしょう。絶対に持って行きたいものは少なければ少ないほど安全に逃げられます。事が起きてから慌てふためいても遅いのです。常に身の回りの物をシンプルにまとめ、「これさえ持っていけば、後は全部諦める」という覚悟を決めておきます。
人間関係もシンプルにしておいた方が健全を保てます。派閥を作ったり、関わる人に応じて裏表を演じたり、誰かの陰口を言うと必ず面倒くさいことになります。会いたいと思う人に会い、一緒にいて楽しいと思える人と行動を共にする。余計なことを考える必要はありません。
「第5の習慣:変化すること」について
もしも、「あなたの命は、あと一年しか持たない」と言われたら何をするでしょうか。きっと行ったことのない場所に行ってみたり、やったことのないことにチャレンジするでしょう。いつかやろうと思ってることの「いつか」はいったいいつ来るのでしょうか。明日死んでしまうとしたら、今日は一体何をすれば良いのでしょうか。
変化することの大切さを知ってから、物に執着することを止めました。物質主義から脱却し、身軽になることで、変化に対して柔軟に対応できるようになりました。変化することを前向きに捉えることによって、今まで培ったものを失うのではないかという恐怖心を無くすことができただけでなく、与えられた機会そのものを楽しむことができるようになったのです。
「やらないで後悔するよりも、やって後悔した方がマシ」という考え方があります。やってみて駄目だった場合、やってみたことによる知識と経験が手に入ります。「もしもあの時こうしていれば」という後悔は、自分の力ではどうすることもできない過去に目を向けている状態です。それよりは、現状を受け入れ「これからどうすれば良いか」を考えていった方が、単純に楽しいと思えるはずです。
何かを始めるにはキッカケが必要です。キッカケは自分次第で増やすことができます。キッカケを作る一番簡単な方法は、いつもと違うことをやってみることです。どうせ始めるなら楽しいことをやってみましょう。
新しいことを始める時に、「面倒くさいな」と思ったら、「一生に一度しかない機会を捨てているかもしれない」と思うようにしてみると、実行に移す勇気が湧いてくるかもしれません。
自分の人生をどのようなものにするか
長々と書きましたが、難しいことはありません。たった5つの言葉を覚えておくだけでも意識に変化があるはずです。言葉の意味は、本人がどのように解釈するかに掛かっています。健全な人生を送るために、楽しんで行きましょう!
第1の習慣:健康であること
第2の習慣:目的を持つこと
第3の習慣:依存しないこと
第4の習慣:シンプルにしておくこと
第5の習慣:変化すること